システム監査技術者
対象者像
被監査部門から独立した立場で、トップマネジメントの視点で、情報システムが経営に貢献しているかどうかを、安全性、効率性、信頼性、可用性、機密性、保全性、有用性、戦略性など幅広い側面から総合的に調査し、あるべき姿を描くことによって自ら形成した判断基準に照らして評価し、問題点について説得力のある改善勧告を行う者
受験履歴
1993年10月 第一回目受験 ×
1995年10月 第二回目受験 ×
1997年10月 第三回目受験 ○
資格取得による効果
システム監査的視点というのは、アプリケーションシステムを設計、開発、運用というあらゆる局面においてどの場面でも必要な要素と思います。その意味で、資格取得のために勉強したことで、一般的な知識を体系的に理解することができたと思います。
資格取得という点から言えば、システム監査人協会に正会員として入会できたことで、勉強会の参加や多くの方々と知り合えたことが大きなメリットだと思います。
それは、もうかれこれ10年くらい前のことです。
業務でシステムの運用管理やユーザ対応窓口を行っていたため、情報セキュリティに対する興味が非常に強かったのです。
また、情報処理技術者試験の中でも最高峰というイメージと、取得者の方々の話を聞くに、このシステム監査技術者に対する興味は膨らんでいきました。

ただ、いざ受験しようと思ったとき私は26歳。年齢制限に引っ掛かるため1年待つことになります。ただ、単に指をくわえて待つのももったいないので、同様の試験形態である特種情報処理技術者を受験。そしてこの特種は、何と1発で合格。この調子でと翌年晴れて年齢制限もクリアしシステム監査を受験しますが、あっさりと不合格。特種とはぜんぜん違った、システム監査人としての考え方とか視点がまだまだ欠けていたのではないかと思います。
そして次の年。当然雪辱戦と思いきや、新制度に変わりシステムアナリストという魅力的な区分ができたため、思わずこちらに流れ一旦休み。
95年二回目の受験もかなわず、やっぱり監査だけはちょっと趣きが異なるという意識を強くしていました。
そして96年にはまた、新区分である上級シスアドに浮気し、97年秋、3度目のチャレンジとなりました。
3度目の受験、しかも足掛け5年ということで、それなりの受験テクニックと、監査人としての考え方も多少できるようになったのか、やっとのことで合格することができました。
なお、この合格は97年より始めた、パソコン通信による受験情報の交換によるとことも見逃せません。

なお、合格者は、日本システム監査人協会 の正会員となることができます。私もさっそく登録させていただき、可能な限り勉強会などには参加しています。
私が受験の際にまとめたサブノートをテキスト化してみました。こちら でどうぞ。

1997秋合格体験記

1.午前
自己採点はなんと49/80。61%強ですな。ちょっと情けないです。
基礎の勉強を手を抜くとだめですね。多分足きりぎりぎりと思います。
逆に言えば、午前この程度でも受かるということでしょうか?
いずれにしても、受かるためにはしっかり午前対策を行いましょう。
高度の受験者はそれなりに自信を持っている方が多いと思います。記述や論文に意識がいきがちですが意外と午前対策は盲点だと思います。
逆に、しっかり勉強しておけばそれなりに点は取れると思います。


2.午後1
監査の実経験はなくても、AEレベルのシステムに関する常識と読解力があれば高得点が期待できると思います。事実私も、ここがポイントゲッターとなっているはず。
選択は問1,2,5。
問1はプロジェクトマネージメントからのアプローチ。
問2は昔仕事でコンテンジェンシープラン策定に携わった経験から。
問5はアナリスト/シスアド的アプローチ。
システム監査といっても、SDやANと基本的にものの考え方は共通項があります。

実際に、午後1はまさに時間との勝負。
まず最初の5分で全問の概要を流して選択問題を決めます。
この時の判断材料は下記の通り。
・問題で述べられている状況によりスムーズに入れるか
・設問が自分が答えられそうな問い方か
あとは1問25分でといて、残った10分で全体の見直しが基本のペース。
今回は結構ぎりぎりでした。これは途中で問1か問4かで迷ったことによるものです。
時間が厳しいので迷いは禁物ですね。
自己採点としては9割。


3.午後2
午後2はシステム監査未経験者は難関です。
うまく自分の用意した論文下書きやこれまでの経験にアレンジできそうな設問を見極めます。
ということで今回は、問3を選択。
監査結果と経営戦略の整合性および関連部門へのフィードバックとフォローということで、監査人というよりもアナリストやシスアドからの視点でシステム監査を捉えて展開しました。
具体的には、用意した論文下書き(過去に全社的なコンテンジェンシープランを策定していった過程)をモチーフに、現状、対策、工夫点、効果、今後の課題という流れで論理を構成し、文字数も4000字の最後の行まで記入。
一通り見直して、4:40分ころ試験の教室から退室。
題意からずれていると判断されるかどうかがもっとも心配な点でした。
うまく題意にマッチしていると見てもらえれば、出来としてはこちらも9割程度。

内容についてですが、「理想論」(=「本来こうあるべきだ」)を描くということで、高度の受験
者が自分自身の考えをどれだけ持っているかということを試されているのだと理解しています。
ただ思うに、架空の理想論を展開するのは、業務経歴書も合わせて首尾一貫して矛盾のない内容にするのは、結構難しいと思いました。自分の経験と反省を踏まえて、少し脚色した方ができがよいように思います。


●使用参考書:
「システム監査技術者試験合格完全対策」(梅津尚夫編著、経林書房)
(評)今回使用したのはこれだけ。経林書房のこのシリーズは私にとって縁起がよいようです。
内容全般がコンパクトにまとめられている上、見開き2ページで1つのテーマが完結し、 チャート式で頭に入りやすいため、通勤電車の中でも効率よく学習ができました。
その他、旧制度から通算3回目の受験ということで5年前からの蓄積があります。
「情報処理システム監査試験 論文のまとめ方」(金子則彦ほか著、オーム社)
(評)午後2の論文攻略のために使用。この本を基に、今の自らの論文攻略スタイルがあると 思います。
「システム監査試験の徹底研究」(日本ユニシスシステム監査研究会編、東京電機大学出版局)
(評)いわゆる過去問。初回試験の直前に総仕上げで使用。
「システム監査体系 全5巻」(日本生産性本部)
(評)システム監査を志したときの動機付けに購入。投資の割に生かせず、いまや陳腐化。
「システム監査試験合格研究 平成5年度版 上下巻」(技術評論社)
(評)これも初回受験時のシステム監査試験全般の学習に使用。技術評論社のものは自分に とってはあまりいい相性ではなさそう。
「システム監査出題傾向と対策 平成5年版」(監査法人トーマツ編著、税務経理協会)
(評)受験を決意したときに購入。まず、どうすればよいかわからない場合は、いきなり過去問 から入る方が効率がよい。
「情報システム管理ガイド」(EDPAuditorFoundation編、日経BP社)
(評)CISA試験受験の際に使用。CISAとは、米国公認システム監査人のこと。システム
監査試験とはかなり重なるものがあります。ちなみに日本語訳です。
「システム監査基準解説書」(日本情報処理開発協会)
(評)基本は監査基準ということで、一通り目を通しておく必要があります。
昨年改定新版が出版されています。
「システム監査Q&A110」(日本情報処理開発協会)
(評)実際にシステム監査を進める上でのQ&A集。システム監査とは何だというところが事例 を基にわかりやすく説明してあります。
「コンピュータウィルス対策基準解説書」(日本情報処理開発協会)
(評)こちらも基本ということで、「システム監査基準解説書」同様、一通り目を通す必要があ ります。こちらも昨年改定されています。
それなりに投資してきてるようです。きっと、今はもう売られていない本もあるでしょう。それと併せて、アナリスト/シスアド/診断士/CISAの勉強は相当役に立っています。


●受験会場
両国の安田学園。JR両国駅から徒歩8分くらい。
途中にコンビニはないため、駅の周りで買っていくか蔵前橋通りまで出る必要があります。
周りに食べるところはありそうですが、試験はやはり弁当に限ると思います。
(昼休みは弁当を食べながらひたすら論文下書きの確認に費やす)
あと、10数回受験していますが、土足厳禁の会場ははじめてでした。受験票に注記されていましたが、スリッパを忘れた人はいきなり動揺したことでしょう。


●全般の感想
監査は今回全国で受験者数2000名強。受験率も50%ちょっとと、各種別で最低とのことです。
昔の制度では、特種の上に位置づけられ、情報技術者の認定資格の最終目標の一つでしたが、最近はSDやANにシフトしているのでしょうか。
#実際に私が受験した教室も31席のうち受験者は12名でした。

資格がなければシステム監査を行うことができないわけでなく、またシステム監査が法的に義務づ
けられているわけでもないので、その存在価値があいまいになってしまう危険性もあると思います。
ただ、監査的な発想やアプローチは何らかの形でもシステムに携わる上では必須だと思います。

以上、受験テクニックに偏った内容になってしまいましたが、本当の目的は試験に合格することではなく、その先にあるものだと実は思っています。
でも合格証書を手にすると素直にうれしくて、またがんばろうとも思えるものです。


以上
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