2.5 システム監査
2.5.1 システム監査の必要性
システム監査とは
企業等の組織の行動において、経営の重要な柱になってきた情報システムへの投資が大きな比率を占めつつあり、その費用対効果など重要な関心事となってきた 特に、効率性においては、
a.システムのリソースを最大限に活用すること
b.費用対効果の向上を図ること
を目的とし、経営面からみた投資効果の監査が必要となった。
このような目的を前提にし、システムのを調査し何らかの評価を行うことの重要性が一般的に認識され始めている。
なお、システム監査基準において、システム監査とは以下のように定義づけられている。
「監査対象から独立した客観的な立場でコンピュータを中心とする情報システムを総合的に点検評価し、関係者に助言、勧告をすることをいい、システムの有効利用の促進と弊害の除去とを同時に追求して、システムの健全化を図るもの」
「システムの信頼性、安全性、効率性を高め、よって情報処理社会の健全化に資すること」
2.5.2 システム監査の実施状況
1991年の実績調査では、過去にシステム監査を実施したことのある企業は、監査部門で28.1%、被監査部門(情報システム部門)で24.5%となっている。過去の調査(1988年)と比較すると、監査部門で8.0%被監査部門で5.7%増加しており、このことからシステム監査を実施する企業は増加していることがうかがえる。
1991年度以前にはシステム監査を実施したことがあるが、同年度には実施しなかった企業は監査部門で23.4%、被監査部門で36.3%であり、システム監査を実施している企業は継続的に実施していることが多い。また、監査部門においてシステム監査が定着しつつあることもうかがえる。
システム監査の実施率が高いのは、生命保険業(88.9%)、損害保険業(60.0%)、鉄鋼業(50.0%)、電力・ガス業(50.0%)、金融業(48.9%)、情報処理サービス業・ソフトウェア業(36.4%)などである。特に情報処理サービス業・ソフトウェア業は1990年の調査から約3倍近くまで増加している。
一方、回答企業の従業員数別でのシステム監査実施状況を見ると、従業員数1,000人未満では10.7%、1,000人以上5,000人未満では42.1%、5,000人以上10,000人未満では61.5%、10,000人以上では84.4%となっている。これらの回答企業の特徴を見ると、公共的あるいは規模の大きい企業においての実施率が高くなっている。
過去にシステム監査を実施した企業での、1991年度の実施状況を業種別にみると、実施率が高いのは、電力・ガス事業(100%)、鉄鋼業(100%)、損害保険業(100%)、金融業(90.9%)などとなっている。これらの業種はシステム監査を定期的に実施していることがいえる。 (「1993−94 システム監査白書」より)


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