ISO9000って何だ

先日、新聞の広告で、「NTTドコモ 6月にISO9001取得」なんていうのをご覧になった方も多いかと思います。
さて、このISO9001っていったい何なんでしょうか?

ここで簡単に解説してみます。
ISOとは国際標準機構のことで、本部はスイスのジュネーブにあります。
ISO9001は、ISO9000シリーズの一つです。

じゃISO9000シリーズとは何か?
ISO9000シリーズとは、1987年に制定された、品質に関する一連の国際規格で、製品そのものの品質ではなく、製品を設計・供給するためのシステムが満たすべき要求事項を規定するものです。
ISO9000シリーズの主な構成は次の通りです。
ISO9000-1 品質管理及び品質保証の規格
ISO9001 設計・開発、製造、据付け及び付帯システムにおける品質保証
ISO9002 製造、据付け及び付帯システムにおける品質保証
ISO9003 最終検査・試験における品質保証
ISO9004-1 内部品質監査のガイドライン
ISO9000-3 ISO9001のソフトウェアの開発・供給、保守のための指針

要するに、主に製造業において、製品の製造においてきちんと管理してやっていますよというお墨付きのようなものです。
このISOの認証があればとりあえず大丈夫というふうに見なされるわけで、余計な手続きやわずらわしい説明などを省略することができます。
現実に、国際的に部品を供給しているような製造業が、このISO9000シリーズを取得することにより、欧米の企業に納品できるようになったとかいう話はあります。
逆にこのISO9000シリーズの認証を受けていないがために、取引を断られるようなケースもあるそうです。

日本では、財団法人日本適合性認定協会(JAB)という団体が、ISOの認証代行を行っています。 ちなみに、このJABに、システム監査の素養を持つ人はほとんどいないそうです(これは問題だ)。

適合事業所は、1997年時点、全世界で160,000拠点、日本国内で6,000拠点。
昨今のブームで、現時点ではかなりの伸びを示していることでしょう。

で、ドコモはこのISO9001を取得したそうです。
これにより、ドコモブランドは少なくともEU諸国においてはそれなりの権威をもったもの
として見なされることでしょう。
さすが、業界のトップランナーです、常に半歩先を歩いているように思われます。

ちなみに、このISO認証の取得ですが、結構面倒くさいそうです。
すべからく、業務のマニュアル化、ドキュメンテーションが求められるがゆえに、逆にかたくなにこの認証条件を守るがゆえに効率が悪くなるケースも多々あるようです。

若干の面倒くささと、海外をはじめとした社外に対するオーソライズのどちらに重きを置いて考えるかによって、自ずと答えも変わってくることでしょう。

具体的なメリットには、
・第三者でも確認できる形にしておいて、開発工程での誤りを減らす
・受託ソフトウェア開発の納期遅れを削減する
・出荷時に品質を上げておいて現調コストを減らす
 (これはハードウェアまたはパッケージの話だと思います)
・手順の標準化により教育コストを削減する(徒弟制度をなくす)

というような理由を挙げて、トータルコストを下げるとともに、顧客からの信頼を得るというメリットがあるようです。

平均的なソフトウェアハウスにおいては、今以上に品質にコストをかけることで、手戻りなどのロスコストが削減できるのであれば効果はあるはずだというお話もされていました。もちろん実際にかけるコストのバランスを考慮する必要はあります。

なあなあになりがちな日本の商習慣では、相容れない部分もあるのは事実だと個人的には感じます。
ただ、インターネットの普及など、国内国外の境界が意味をなさなくなっていく状況では、決して無視できないでしょう。現実に、業種によっては既に認証取得が企業存続の条件になっているケースもあるようです。

(1998年5月日本システム監査人協会 研究会 より参考)
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