第3章 監査計画

1.システム監査において、監査計画を策定する目的と効果は何か。

a.目的
監査計画策定の目的は、監査目的の達成を最適な監査資源の利用により可能たらしめることである。監査の効率性と有効性の向上を目的とするものである。
・効率性・・・一定の成果をどれだけ少ない犠牲で達成できるか
・有効性・・・一定の犠牲でどれだけの高い成果をもたらすか。
b.効果
効果とは、策定の具体的な目標のことである。
・監査業務遂行時の評価基準の明確化
・監査対象についての優先順位づけ
・監査業務の標準化
・監査手続の重複または脱漏の防止
・監査予算設定の基準資料
・監査実施時間、日程、期間計画の基礎資料
・監査計画書による次回監査の参考記録


2.システム監査を効果的に実施するためには、個別計画が重要であるといわれるがその理由は何か。

システム監査のために割り当てられた一定の資源を有効に活用し、効果的な監査に資する。
・監査をどのように実施していくかを明確にする。
・監査実施に向けて、システムの善し悪しに関する監査人の判断基準を明確にしておく。
・監査チーム内のコミュニケーションを円滑化し、認識を共通のものとする。


3.一人で監査を実施する場合でも個別計画書は必要か。

個別計画とは、個々の監査対象(監査を実施して報告書を提出する単位)についての行動予定を示したプロジェクト計画である。また、監査目的、監査目標を十分に検討して決定し、それらを効率的に達成するための手順、方法、手続きならびに監査業務の分担等を決定する作業である。したがって、一人で監査を実施する場合でも必要である。


4.基本計画と個別計画の関連は?

各監査対象ごとの個別計画策定フェーズでは、その監査対象に関わる基本計画を踏襲するが、部分的な変更または追加はありうる。


5.基本計画と個別計画とが不整合があってはならない事項は何か。

監査対象は、基本計画において明確にされているので、状況に大きな変化が無い限り安易に個別計画段階で変更または修正することは許されない。
監査目的は、基本計画書の中で「監査目的」または「重点監査テーマ」として定められているのが通常であるが、個別計画段階で部分的に変化することは許される。


6.監査目的と監査目標の違いを述べよ

監査目的とは監査を行うことにより達成しようとする事柄であり、監査の行為を方向づけるものである。
一方、監査目標とは、監査目的の達成のために必要な具体的行為の指針であり、監査項目ごとに設定される。
監査目的は個別計画単位の全般的目的であるが、監査目標は監査目的を達成するための監査人にとってのここの立証命題であり、監査目的の下位概念である。


7.監査手続を適用する範囲を決定するときに考慮すべき事項を挙げよ

・試査の限界(特性値の変動、サンプル数、監査範囲の大きさ)
・監査項目の危険性、重要性
・経済性
・内部統制状況の善し悪し
・サンプリング手法


8.監査計画書に記載すべき事項を列挙せよ

a.個別計画書
・監査対象
・監査目的
・監査範囲および監査手続
・時期および日程
・責任者および業務分担
・報告時期
b.詳細計画書
別個に詳細計画書を作成するときは、その項目だけが詳細になりすぎないように留意し、個別計画との一貫性を保つようにしなければならない。


9.監査手続書の目的を述べよ

監査手続書とは、本調査着手前にシステム監査責任者の承認が必要であり、個別計画書の一部を構成するもの。
・監査目標
・具体的作業手順
・調書番号
・実施日
・実施者
a.証明機能
監査作業の統制、実施作業の記録
b.監査の効率性推進
c.補助者の指導監査
監査手続書とは監査項目ごとに監査目標を設定し、その目標を達成するために実施した指示書のこと。





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