2.8 コスト管理(外注費、一般経費)

 企業の目的は、利益を出すことである。利益を出すことによって、社員に給料を支払い、そして税金を支払って社会に貢献することである。大げさにいえば資本主義の自由競争の中では、企業が赤字を出すことは悪である。同じ意味から、プロジェクトで赤字を出すことも悪である。プロジェクトは企業活動の一環として行われていることを、しっかり認識する必要がある。
 適正な原価計算をふまえ、定期的な予算との比較を実施していくことこそ、コスト管理に他ならない。

(1)実行予算作成の目的
プロジェクトの予算を作成し、実行していくことは以下の点で有用である。
・ コストダウン
・ 原価実績の統制
・ 標準化の推進と全社意識の芽生え
・ 見積技術の向上(次回の見積に生かすための予算実績の評価)

(2)予算に対する制約条件
一方、予算作成時点おいての制約事項もいくつか考えられる。それぞれの制約事項に、適切な対処が必要である。
・ 開発予算枠の制約
・ 企業内目標管理上の制約
・ 開発要員の制約
・ 開発期間の制約
上記、それぞれの制約事項の共通のアプローチとしては、
・ コストダウンの検討
・ 外注方式の検討
・ 規模の見直し
・ 優先順位再検討
などが挙げられる。

(3)コストオーバーの要因
適切なコスト管理を怠ると、最終的には必ずと言っていいほどコストオーバーとなる。
コストオーバーを引き起こす要因を以下に示す。
・ スケジュールの遅れ
コストオーバーだけでなく、多くの関係各方面に悪影響をあたえてしまう。
・ 残業等超過勤務費用の増加
労務管理上の問題も発生しうる。
・ テストおよびドキュメント作成人件費の増加
これらの作業は、その重要性に比べ、一般に軽く見積もられがちである。
・ 仕様追加によるコスト
必ず発生する問題。事前に対処を考えておくこと。
・ 交通費等のオーバー
拠点が離れている場合は、交通費と時間のムダが発生する。



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