2.4 進捗管理
実質的な進捗とは問題解決の度合いの事である。前提として問題が存在しなければ、進捗はありえない。プロジェクトでは様々な問題(目標)がいたるところで発生する。それらの問題を解決していってこそ、進捗管理の意義がうまれる。逆に、問題点を明らかにできない進捗管理は最後の大混乱を導く。形式だけの、表面を取り繕うだけの進捗管理だけでは、本当の意味での有効な管理とならない。
(1)進捗管理を行う上での前提
実際に進捗管理を行う際に、前提条件として以下の5点をおさえておく必要がある。
a.作業指示毎の目標納期
b.目標とする機能、品質基準
c.目標とする予算および工数
d.守るべき作業基準
e.守るべき報告ルール
特にeについては重要視して欲しい。進捗管理においては、定期的な報告制度は不可欠であり、作業の重さによって報告の間隔を変えていくなどのフレキシブルな対応も必要となってくる。また、進捗管理上の用語の統一の徹底を考慮しておかなければ、様々な局面でコミュニケーションギャップを生じる危険性がある。(完了とは?開始とは?どこまでの作業で50%完了か?などは事前に、プロジェクト全体で意識合わせを)
(2)進捗管理の基本活動
進捗管理の実際の活動は、以下に示すような事項が基本となる。
・ 目標の確認とメンバの動機付け
作業を計画し作業指示を行う。
それぞれのメンバに役割を与える。
納期と目的を明確に指示し、作業の重要度を示す。
・ 作業の実行
作業指示にしたがって実行する。
・ 作業指示(目標)と作業実行との進行のチェック
予定と実際のチェックを行い、結果の評価を行う。
報告の重要性を重視し、嘘の報告を見抜く。また報告漏れを防ぐ。
報告のタイミングは週次が適当で、週次報告書等文書で報告させる。
・ 問題点への対応
チェックの結果、問題があれば解決策をとり、再発を防ぐ。
事前にトラブルの定義を決定しておくことが有用である。
トラブル報告の共通認識を高める。
問題点、遅れの早期発見を促す。
(3)納期遅れへの対策
納期の遅延が発生しないよう事前に予防的対策を考慮しておく必要がある。
・ 生産性の向上
・ 4GL、CASEツールの検討
・ プログラム仕様の簡素化(試験のしやすい設計)
一方、既に発生してしまった遅延への対策として、
・ 作業範囲、作業分担の再検討
・ メンバの増強
本当に効果のあるメンバの増強でなければ逆効果。頭数を揃えるだけでは無意味な場合が多い。
・ 計画の修正
が考えられるが、先に工程管理の項でも指摘したとおり、プロジェクトとしてはマイナス要因である。
(4)進捗管理のルール
上記までに述べてきた進捗管理を遂行していく上で、常に念頭においておくべき事項が、進捗管理3大基本ルールである。
・ 納期を守る
・ コストを予算内に抑える
・ 機能を達成する
ただし、進捗管理が第一になってしまうのは、本末転倒である。やはり品質が全ての基本であり、品質の維持向上を図るために、進捗の管理の仕方を変えていくことも必要となる。



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