SETについて
(1998年5月 HP WORLD ゼネラルセッション 「SETの現状と今後の方向性」より)
★ゼネラルセッション「SETの現状と今後の方向性」
住友クレジットサービス マルチメディア推進部
SET(Secure Electronic Transaction)とは・・・
インターネットなどのオープンネットワーク上で、暗号技術と認証技術を使ってクレジットカードを利用した買い物を安全に行うための通信上のプロ
トコル。純粋に技術的なプロトコルで、商慣習などには踏み込んでいない。
1997年5月にVer.1が公開されている。
SETが目指すもの
現状のカード会員・クレジット発行会社間、加盟店・加盟店契約会社間の関係を維持し、クレジットカードでの電子決済を可能とすること。また、オー
プンネットワーク上での安全な取引を可能とすること。
暗号技術、電子署名、認証技術などを組み合わせて実現していく。
SETの流れ
1.まず、会員・加盟店は各々の電子証明書を取得する(初回のみ、有効期限あり)
2.会員・加盟店は電子証明書月のデータを暗号化してやりとりする。
→住友クレジットで実施している状況では、28.8Kbpsの環境で10秒程度のレスポンスを実現。
SET現状の課題
1.SETVer.1に準拠した製品を増やしたい
2.異なるベンダー製品間の相互接続性
3.SET対応の加盟店の拡大
→当面は、相互互換性を追求し、Ver1を普及させたいとのこと
SETVer.2の動向
予定では最速で1999年中に公開見込み。
1.Chipcard対応
→いわゆるICチップが埋め込まれたカード。Chipcardはカード本体の認証が必要なため、SET認証との整合性をとる必要がある。
2.Debit Card対応
→いわゆる銀行などのキャッシュカード。暗証番号のセキュリティが焦点となる。
3.新暗合方式の採用
→複数の暗号方式への対応。また、DESに代わるAESやRSAに代わる楕円暗号方式などの新方式への対応。
各国の状況
日本と欧州
ICカードや電子マネーの実験を展開するなど、実用に積極的な取り組みが見られる。
米国
既にクレジットカードや小切手による決済の仕組みが出来上がっているため、SET、Chipcardなどにはまだほとんど目が向いていない。
★感想ほかコメント
企業間(BtoB)および企業−顧客間(BtoC)のお金の決済にインターネットを利用する場合、どうしてもオープンネットワークであるがゆえのセキュリティ面で難色を示されるケースが多いようです。
これをカバーするために、暗号、電子認証、電子署名といった技術が開発されていますが、今度は使い勝手や商習慣に合わない、または提供するベンダー間で互換性がないといった点で敬遠されているかもしくは限定された範囲で個別に利用されているのが現状でしょう。
このような点を一気に解決しようという試みがSETであると思います。
上記の説明でもあるように、SETの普及についてはまだいろいろな障害がありますが、今後市場がグローバルに展開していきなおかつスピードが要求されるような状況において、既存のクローズドなネットワークでは機能的にもコスト的にも限界がくることでしょう。
顧客との料金決済や金融機関、カード会社との決済などに適用できれば、回収率の向上やキャッシュフローのリードタイムの短縮化、顧客へのサービス性向上などの面でメリットはいろいろとありそうです。
むしろ、世間一般でこういった決済が認知されるに至っても自社だけが対応できていないというようなことでは、企業として早々に淘汰されていくことでしょう。
なお、ここで述べた料金情報以外の情報(顧客情報や通話明細情報その他)のデータ交換を考える上では、SETを考慮するまでもなく、SETの要素である暗号、電子認証、電子署名などの技術を活用して実施することが可能です。
これらも、早めに実施できるだけの準備(技術研究、標準ルール設定、試行など)をしておくことが必要です。
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